ボリバルブログ ~世界史教育の試行錯誤~

某公立高校の世界史教員が世界史教育について述べるブログ

「(生徒が)問いを表現する授業」のフォーマット

1.質問づくり・フォーマット 以前のブログ記事で「(生徒が)問いを表現する授業」についての一考察を述べた。 worldhistorysimonbolivar.hatenablog.com 「近代化と私たち」の授業では、「質問づくり」(ダン・ロスステインほか)の手法を用いた2時間もの…

二井正浩『レリバンスの視点からの歴史教育改革論』とレリバンス(関連性・意義)について

【レリバンスについて】 二井正浩『レリバンスの視点からの歴史教育改革論』を第1部まで読んでみたが、とても勉強になる。 レリバンスの視点からの歴史教育改革論:日・米・英・独の事例研究 作者:二井正浩 風間書房 Amazon レリバンスとは関連性・意義のこ…

「歴史総合」中項目(4)の試行錯誤(12.26追記)

「歴史総合」中項目(4)について、実践上考えておきたいことがある。 1.4つの疑問 5つの観点は全て扱わなくてよいのか? 本当に現代的な諸課題を考察させるのか? テーマを何にするか? どのように教材作りするの?(←12/26追記) この記事では、上記…

草原和博ほか『学びの意味を追求した中学校の歴史の単元デザイン』と「市民性の育成」について

草原和博,渡邉巧『学びの意味を追求した中学校の歴史の単元デザイン』を読んで考えたことを吐き出しつつ、「市民性の育成」と「コンテンツの扱い」との折り合いに関して結論から言うと、「理論としてはその折り合いに成功したように見えるが、それでいいの?…

「(生徒が)問いを表現する」授業再考

【この記事の要点】 ・18年度からの「問いを表現する授業」を振り返りながら、 ・そもそも「なぜ問いを表現させるのか」を確認し、 ・先行実践や私の実践(20年度)では「と私たち」の問いが表現されていないことを指摘する。 ・私が21年度に試みたように、…

問いの構造図の議論

TLで話題の中心になっている、「問いの構造図」。 社会科教育界隈では常に注目を受けていた渡部竜也だが、その訳本はどれも高価でかつ絶版も多い中、2019年に『歴史総合パートナーズ Doing History』(清水書院,2019)というお求めやすい価格で氏の議論が人…

ブログをはじめました

ご無沙汰しております。 ボリバルと称している某公立高校の世界史教員です。 ブログを開設してみました。 目的は、日々考えていることをアウトプットすることで自身の考えを整理することと、ネットを通じて新しい歴史教育を担う教員間のネットワークを広げる…